おいおい。
ホテルの予約が売れるってどういうことだ!?
勢生男さん。もしかして知らなかったの…?
俺が知ってると思うか?
ホテルが予約できること自体、今知ったぞ?
まあ、私が勢生男さんにもわかるように丁寧に説明するから
ちゃんと最後まで聞いててね。
宿泊権利売買サービス「scansell」
日本で初めて宿泊施設の予約権利を売買できるサービスが始まり、話題となっています。
公式サイト
ホテルの予約というのは通常、前日キャンセルで50〜75%、当日の場合は100%のキャンセル料を取られるとこをが多く、現在までは急用等でドタキャンしてしまった場合は甘んじて安くないキャンセル料を受け入れるしかありませんでした。
しかしこのサービスが普及すれば、我々はキャンセル料に怯えることなく積極的にホテルを予約することが出来るだけでなく、自分のニーズにあったホテルの権利が売っていれば通常よりも安く泊まれる可能性もあります。
ほう。概要はわかった。
もう少し詳しくサービスの流れと詳細が知りたいぞ。
サービス内容の詳細
登場人物はたったの3者。①予約を売りたい人②予約を買いたい人③scansellの中の人(運営の人)
売買方法は2種類。出品者と購入希望者同士で完結する方法と、scansell側が出品者の予約を買い取り、再販する方法です。買取の場合は審査の後に金額が提示され、それを承諾すれば成立となります。
スキーム
1.まず出品者が自分で決めた価格で宿泊予約を売りに出します。出品行為は無料です。この時、出品者は定価以上の価格を設定することができません。高額転売を防ぐためにscansell側が禁止しています。
2.その宿泊権利(商品)が実在するものであるかどうかscansell側が審査します。宿泊施設からの名義変更の同意の取り付けや、宿泊人数、朝食の有無等を確認します。しかもこれを審査時間の10分前後でやります。
3.購入希望者は希望の商品を見つけたら購入することができる。取引が成立すると、scansell側が名義変更等を済ませてくれるため、出品者と購入者間でメッセージのやり取りをする必要はないです。当然、メルカリのような値下げ交渉のようなものもないです。
4.売買成立後は、5営業日以内にサービス利用料(手数料)15%が引かれて登録している出品者の銀行口座に振り込まれます。
5.万が一、scansell側の不備等で購入者が泊まるはずだった宿泊施設に宿泊できない事態になった場合は、代わりの宿が準備されるサービスもあります。また、何らかの理由で購入者自らで買い取った予約をキャンセルした場合も出品者の売り上げに影響はないです。
なるほど。なかなか完成されたシステムだ。
しかし、肝心なのはどれくらいで売れるかだな…
どれくらいで売れるのか
これに関してはピンキリです。人気ホテルで、当日までに時間的猶予があれば定価に近い値段で売れるでしょうが、時間が切迫していてなおかつシーズンでもない場合は、半額以下になることもあるでしょう。
例えば宿泊費10万円(キャンセル料50%)の部屋を8万円で売って、買い手がついたとしましょう。
¥80,000 − 15%(¥12,000) = ¥68,000
普通にキャンセルした場合のキャンセル料は¥80,000の50%(¥40,000)のため
¥68,000 − ¥40,000 = ¥18,000
出品者は¥18,000分の損失を抑えることができたことになります。
おお!
イメージが掴めたぞ!
Win-Win-Win
このサービスの凄いところは、出品者、購入者、宿泊施設の3者が全員特をすることになるという点です。
ん?
確かに出品者は本来払うはずだったキャンセル料の損出を少なくできるし
購入者は本来よりも安い料金で宿泊できるけど…
宿泊施設がどうして得をするんだい?
はい。宿泊施設側は本来受け取ることになる50%〜100%のキャンセル料でなく、別人からの定価の宿泊料を受け取ることができます。また、購入者は実際に宿泊に来てそこでもお金を落としていきますから、得をするということです。
理解!
しかしこのサービス、法的に何か問題はないのか?
法的には?
安心してください。日本ではこのような宿泊権利の2次利用サービスはscansellが初めてですが、海外では既に存在しています。
それに、今のところ日本の法律にも定植してはいないようですよ。
それなら安心だな。
早く普及することを願おう。
今後の展望
現在はまだスマホアプリもリリースされていません(2018年中に完成予定)が今後は宿泊権利だけでなく、近年話題に上がることの多い飲食店のキャンセル、イベントの参加権利、航空券等なども取り扱えるようにしていくようです。
今後も「scansell」から目が離せません。