ER図は、「Entity Relationship Diagram」と呼ばれ、データベースを必要とするWEBサイトやシステムを設計する際には、必ずと言ってよいほど作成する必要があります。一方で、書き方のルールがありゼロから作成するのには時間がかかってしまったり、どのようなステップで書けば良いかわからないという若手エンジニアの方も多いはずです。今回は、初めてのER図作成でも、簡単に書ける方法を解説します。
ER図の基本を知ろう
ER図の基本は「エンティティ」「アトリビュート」「リレーションシップ」「カーディナリティ」と呼ばれるオブジェクトで構成されており、ER図を活用してデータ構造を俯瞰的に設計します。ER図は「エンティティ(実体・モノ)」を表す図形と、それらをつなぐ「リレーションシップ(関係)」で構成されており、データやデータ間の処理構造を図解しています。例えば、顧客が商品を購入するフローをER図で記載する場合、「顧客」や「商品」がエンティティとなり、「購入する」がリレーションシップとなります。通常、長方形で表示されるエンティティは名詞(物、人、概念、イベントなど)のことを指します。異なる記号は、異なるタイプのエンティティを表現しています。例えば「強エンティティ(実体)」は、通常長方形で表現され、「弱エンティティ(実体)」は二重の長方形で表現されるなどのルールがあります。その他にも、ER図ツール図では、接続線と矢印にラベルが付きます。これらのラベルは、エンティティがどのように相互作用するかを表し、エンティティ間の関係性を示します。
基本ルールに従って簡単にER図を書く方法
ER図を書く際のルールに従って、図形や接続線を簡単に書くには、Miroなどのオンラインホワイトボードツールが提供している無料のER図作成ツールを活用することがおすすめです。作図に必要なツールはもちろん、ER図テンプレートを見ると書き方のステップも詳しく知ることができます。また、このようなオンラインツールを活用するメリットとして、チーム間での共有を簡単に行えたり、いつでもどこからでも修正したりすることもできます。共同編集でリアルタイムに更新内容をアップデートできるので、リモートワークをしながらでもチーム間でのコミュニケーションロスを減らし、効率よく作業を進めることが可能です。
ER図をチームで共有し共通認識を持とう
ER図を作成するのはエンジニアが多いですが、Miroのようなオンラインツールを活用しチームにオープンにシェアしていくことで、皆でシステムについて共通認識を持つことができます。ER図はシステム開発において初期ステップで作成する場合が多いので、サービスやサイト制作の初期段階でチームで同じ認識を持ち、大きな見落としが無いように、全体でチェックすることが重要です。ER図の主導はエンジニアの役割としてありますが、チームも主体的にこのプロセスに加わることで、プロジェクト全体を抜け漏れなく推し進めることができるのです。
若手エンジニアの方は、自身でER図を精度高くわかりやすく作るスキルと共に、ER図作成ツールなどのオンラインツールを活用して、チームを巻き込みプロジェクトを進行するスキルも鍛えてみてください。